2020年5月10日日曜日

VIX取引バックテスト結果 2020年版(第1回)


今までVIX(ボラティリティ)ショート戦略で概算で約600万円損しています。(たぶん)
この高い授業料から何かを学ばなければと思い、あれこれ検討してみました。やたらと長文です。

VIX関連商品を取引する日本人投資家にとってバイブル的存在?のVIX解説サイトroom5110を以前読みましたが、いくつか気になっていた点があります。これらを解決して、自分で納得できる取引ルールを作成したいと思います。
理想は、「○%先物プレミアムになったらレバレッジ○倍でUVXY売り、○%先物ディスカウントになったらレバレッジ○倍で米国VI買い」というシンプルな取引ルールを確立し、何があっても実行していくことです。

ちなみに、結論から書きたかったのですが、このブログを書きながらエクセルをいじっている段階なので、まだ結論が自分でも解っていません。
※全編にわたり、正確性は保証できません。理解も記憶もあいまいです。


気になっていた点


room5110は、2017年11月で更新が止まっているので、2018年2月のVIXショックも、2020年3月のコロナショックもバックテストに含まれていない。そもそもバックテストで使用しているETFは2018年2月のVIXショックで早期償還されており、同じようなポジションを持ちにくい。


このバックテスト記事の結果、「0%先物プレミアムでボラティリティ売り、5%先物ディスカウントでボラティリティ買い」が最も全期間パフォーマンスが良かったが、「0%先物プレミアムでボラティリティ売り」するのは、タイミングとして遅いのではないか。「5%先物ディスカウントでボラティリティ買い」というのも、4%や6%でなく5%が一番結果がいいのか?


先物プレミアム/ディスカウントの基準を「第1限月のVIX先物」としているが、「コンスタント・マチュリティ」とした方がいいのではないか。残存期間が20日以上ある先物と、残り1日の先物では値動きなどが違うのではないか。


バックテスト計算では、建値に終値(引け値)を採用しているが、GMOクリック証券では「引け注文」ができないので、毎朝朝5時に起きていないと再現できない。始値ではバックテストにどう影響があるのか?
 ▶ これについては、現時点で2004年からのETF理論値の始値データを入手できてないので、検討できません。また、今後手に入る見込みもありません。


バックテストでは常に全力投資の前提であり、精神的に困難なため、再現性に欠ける。何度かに分けたり、余力を持つべきでは?


管理人の方がXIVなどの米国ETFのオプションを取引されていたようで、GMOクリック証券のCFDで取引している私の取引手法と合わない。例えば、ロスカット値をどこに置くかというCFDで取引する場合に非常に重要なポイントが抜けている。「証拠金を多めに積んで、耐え忍ぶ戦略は失敗する」という教訓を既に得ているので、どこかで適切に損切りしたい。


IB証券に口座開設する気はないが、GMOクリック証券のCFDの場合、新規売規制が頻繁に入るので、ポジションを建てられない場合はバックテスト通りにならない。ただしIB証券でも同様に規制が入るらしいのでしょうがないか?
ちなみに、2019年半ばまでのGMOの規制をまとめていらっしゃる方はいました。(ブログ) GMOの規制の網羅的なデータは問い合わせれば貰える可能性はあるのでしょうか。


税金2割を考慮するとバックテスト結果はどの程度変わるのか。


バックテスト用のデータ入手


最初は、シカゴ・オプション取引所(CBOE)の公式サイトからヒストリカルデータ(Historical Data)をダウンロードして、自分でETFの理論価格を算出しようとして途方に暮れ、②記載のバックテストの記事の「8 使用データについて」からデータを入手しました。
そこのデータは、VIX先物取引がスタートした2004年3月26日からの第1・2限月先物価格・VIX・各種ETF理論価格等の終値価格が日別に入っています。(株式併合は調整済み)
私がダウンロードした時点で2020/04/17までのデータが入っていました。それ以降も手入力すれば作れますが、めんどくさいので、そのデータで計算しました。また、キレイに調整されたデータが同サイトで販売されていますが、ケチなので自分でいじりました。


投資対象


米国VIはあまりにも新規売規制が長期間かかるので、ショート(売建)には不適切だと考えました。もう5月なのに、いまだに2/24からの規制が続いています。
ただし、ロング(買建)は、他の2つのETFに比べ、取引時間が長いので逃げやすく、先物に連動しているため早期償還のリスクがないメリットがあるため、米国VIを使おうと思います。

SVXY(米国VIベアETF。S&P500 VIX短期先物インデックス(S&P 500 Short-Term VIX futures TR Index)の-0.5倍に連動)は動きが悪いですし、可能性は低いものの、これの買建は早期償還リスクがあります。これを取引したのでは、VIXショックで150万円損した際の教訓が無駄になるため、UVXY(米国VIブルETF。VIX short-term futures index × 1.5)をベースに考えます。(UVXYの売建なら早期償還もマイナスに作用しないはず...)
UVXYは構造的にコンタンゴで減価しやすく、またレバレッジでも減価しやすいというメリットがあります。なお、少額ですが金利が毎日掛かります。

UVXYは、2011年の設定時は倍率が2倍でしたが、VIXショックの影響で、2018年2月28日から1.5倍に変更されています。上でダウンロードしたエクセルでは、2018年2月27日までは2倍の理論値が入っているので、自分で1.5倍に直しました。
ただ、この計算だと、もともと入力されていた2018年2月28日以降のUVXY理論値と数%ずれます。他の計算方法が分かれば教えて下さい。





コンスタント・マチュリティ(CM)の自作


まず、CMとは何かを簡単に書くと「VIX先物の第1限月と第2限月を合成して、常に満期を1ヶ月先にしたもの」です。
③の疑問点を解決するため、第1・2限月のCMの過去データを「VIX Constant Marurity Historical Date」などと検索しましたが、全然引っかからないので、しょうがないので自作しました。たぶん計算は合ってると思います。
ただ、これだとCMの終値しか分からないので、④の終値以外だとどうなってたかのバックテストが出来ません。データを見つけた方は教えて下さい。





第2回へ続く



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