2017年4月17日月曜日
各水道サービス会社の民間出資状況 Part 1 (東京水道サービス株式会社編)
■ 水道サービス会社
水道サービス会社とは、簡単に言えば、水道局の子会社のようなもので、水道局のコア業務以外を委託する先としての器です。
現在の公務員は、再任用制度が普及しているので、幹部以外はそのまま定年後も元の組織に残ることが多いですが、元幹部は使いにくいので、水道サービス会社の幹部として雇用するなど、天下り先としての機能もあります。
業務内容としては、水道メーターの検針・取替え、料金の徴収・電話窓口対応や施設の維持管理が多いです。
一般財団法人 埼玉水道サービス公社や一般財団法人 神戸市水道サービス公社のように、完全に公営で、民間企業の出資を受けていない会社もありますが、民間出資を受けている会社も存在します。いわゆる官民連携です。
そこで、主要な水道サービス会社の民間出資状況を紹介します。
① 東京水道サービス株式会社
東京水道サービス株式会社は、東京都水道局の傘下にあり、メタウォーター株主からすると、民業圧迫の代表格です。
主な業務内容は、次のとおりです。
・水道水源林の状況調査等の保全管理業務や、貯水池の施設管理業務
・多摩地区の浄水所、給水所、井戸水源など約600施設に及ぶ水道施設の運転管理業務
・多摩地区26市町の管路管理業務、管路診断・漏水調査業務、本管の設計・積算・施工管理業務及び給水装置業務
・三園浄水場、小作浄水場、砧浄水場、砧下浄水所、長沢浄水場の5施設の運転管理業務
・東京23区東部地域の給水所等11箇所の保全管理業務
・水道管路の調査・診断、漏水調査業務、本管・小管の設計積算及び工事監督業務
・給水装置工事の審査・設計・検査、水道メータの引換業務
社長は前東京都水道局長で、常勤取締役は2人とも元東京都水道局部長級、社員の約2割は東京都水道局のOBです。
資本金は1億円。従業員数は、1,324名。
経営状況は、2016年3月決算で
売上高 166億8,760万円
経常利益 6億695万円
純利益 3億8171万円
配当 100万円
東京都水道局の出資比率は51%で残り49%は出資比率順で、
クボタ(19%)
栗本鐵工所(10%)
損害保険ジャパン日本興亜(5%)
みずほ銀行(5%)
みずほ信託銀行(3.75%)
三菱東京UFJ銀行(3.75%)
東京海上日動火災保険(2.5%)
となっています。
売上の55%を管路管理が占めているので、ダクタイル鋳鉄管メーカー3社のうち2社が出資しています。出資しなかった日本鋳鉄管の経営判断が正しかったのか知りたいので、数年間は動向を観察していきます。
次回以降で、株式会社北九州ウォーターサービス、横浜ウォーター株式会社と水みらい広島あたりを見ていきたいです。
■ 近況
鎌倉新書(6184)が先日また100株売れました。 1350円台だったので、約40%の利益で、約3万9千円の儲けになりました。残り400株は大切にしたいので、業績がこのまま伸張していけば、1500円以上で売りたいです。
メタウォーターはマイナス圏突入です。
今、次の銘柄を監視中です。
・アマゾン
・アルファベット(グーグル)
・2U
・国際帝石
・JT
・日本鋳鉄管
・米ドル
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